物流や梱包の現場で欠かせない「段ボール」。
私たちの生活の中でも、引っ越しや収納、配送などで頻繁に使用される便利なアイテムですが、実は段ボールにはさまざまな種類や特徴があることをご存じでしょうか。
見た目は同じように見える段ボールでも、その構造や素材、仕様によって用途や性能が大きく異なります。
今回は、段ボールの基本的な構造から、フルート・ライナーの特徴、さらに段ボール箱の形状まで、段ボールの種類について、さまざまな角度から解説していきます。
ぜひ最後までお読みください。
段ボールは3層構造

段ボールは、1枚の紙で作られているわけではなく、「ライナー」と呼ばれる表紙と裏紙、そして「フルート」と呼ばれる波状の中芯という3層構造になっています。
この構造こそが、段ボールの強度と軽さを生み出しているのです。
段ボールは、特にフルートの波の間隔や形状によって性能が変わります。
例えば、厚みがあるものは緩衝作用が強く、薄いものは軽量で取り扱いやすいのが特徴です。
また、ライナーや中芯の材質を変えることで、水や湿気に強い仕様や耐久性の高い段ボールを作ることができます。
段ボールの強度や性能は、用途に合わせてカスタマイズできるため、荷物の種類や運送条件に適した段ボールを選ぶことが重要です。
フルートの種類
段ボールの「フルート」とは、中芯の波形部分を指し、その高さや密度によって性能が異なります。
フルートにはいくつかの種類があり、それぞれが強度や用途に応じた特徴を持っているので、段ボール選びの際は、注目してみるといいでしょう。
ここでは、代表的なフルートの種類について解説します。
Aフルート
Aフルートは構造により高い緩衝性を持つため、重いものや壊れやすい商品の梱包に最適です。
また私たちの身近でもさまざまな用途で使われており、青果の出荷箱や引っ越し用の段ボール箱などもAフルートを使用したものが多く見られます。
Bフルート
Bフルートは厚さ約3mmで、強度を保ちながら軽量化を実現しました。
また、加工がしやすいため、内箱や緩衝材としても利用されます。
特に精密機器の梱包で、その特性が活かされています。
Cフルート
Cフルートは、AフルートとBフルートの特性を併せ持ち、緩衝性と加工性のバランスが優れています。
大量生産時に資源を節約できるのと同時に、保存の際にスペースを取りにくいため、物流現場でも多用されています。
BAフルート
BAフルートは、AフルートとBフルートを重ねた、厚さ約8mmの二重構造です。
このダブルフルート構造により、非常に高い強度を誇ります。
そのため、重量物や長距離輸送を必要とする商品に適しています。
ただし、材料コストが高い点はデメリットといえるでしょう。
Eフルート
Eフルートは厚さ約1.2mmと薄く、波形が密集しています。
この波形の特性により、軽量かつ高精度の箱設計が可能です。
主に小型の発送用段ボールや店舗用のディスプレイパッケージとして活用されます。
Fフルート
Fフルートは厚さ約0.6mmで、この極薄構造により、メール便や小物の軽量パッケージとして利用されることが多いです。
その薄さによって扱いやすく、コスト効率も高い点がメリットといえるでしょう。
Gフルート
Gフルートは厚さ約0.5mmと最も薄いフルートです。
この超極薄構造により、美しさが求められるパッケージで活用されます。
オフセット印刷が可能で、高級感のあるデザイン性を実現できるのも特長です。
そのため、小物のパッケージやギフト用の箱として人気があります。
機能性の高いライナーとは?

段ボールは単なる梱包材としてだけでなく、内容物の保護や保存のために、特定の機能に特化したものを必要とする場合があります。
そんな機能性が高いライナーは、特別な加工を上に施すことで、段ボールの性能を向上させるものです。
ここでは、代表的な機能性ライナーについて詳しくご紹介します。
耐水ライナー
耐水ライナーは、表面に特殊な遮水剤を塗布することで、雨や湿気から内容物を守る性能を備えています。このライナーを使用した段ボールは、水濡れによる損傷を避けるため、食品や電子機器の梱包に最適です。
輸送中の環境に湿気が多い場合でも、耐水性が高いことで信頼性のある梱包材として活用されています。
防湿ライナー
防湿ライナーは、特殊な塗工剤を施して水分の蒸発を抑える機能を持っています。
この機能によって、青果物や生鮮食品などの鮮度を保つことが可能です。
特に輸送時間が長い場合や高湿度の環境で保存する際、内容物の劣化を防ぐ効果が高まるため、鮮度が重視される業界で欠かせません。
防錆ライナー
防錆ライナーは、金属製品を錆から守るために開発された特殊なライナーです。
鉄、亜鉛、銅などの金属を梱包する際、湿気や空気中の酸素といった、腐食の原因となる要因を遮断します。
このライナーは、金属部品や機械部品の輸送・保管の際、品質を維持するためにとても重要な役割があります。
段ボールの種類
段ボールはその構造によって複数の種類に分かれており、用途や必要な強度に応じて使い分けることが可能です。
一般的には「両面段ボール」が最も広く利用されていますが、それ以外にも特定の目的に適した種類があります。
ここでは、それぞれの特徴を詳しく解説します。
両面段ボール
両面段ボールは、表ライナーと裏ライナーの間に中芯を挟んだ構造で、最も標準的な段ボールの形式です。
高い強度と加工のしやすさから、食品・引っ越し用品・家電製品などさまざまな分野で活用されています。
日常的に使われる梱包材や輸送用の箱など、私たちの身近にある段ボールの多くは、この両面段ボールです。
片面段ボール
片面段ボールは、1枚のライナーと中芯を貼り合わせた構造を持ちます。
片面構造のため軽量で柔軟性が高く、主に緩衝材や包装の内側に敷くクッション材として使用されます。軽い内容物や形状が複雑な物を包むのに適していますが、両面段ボールに比べると強度は劣るのがデメリットでしょう。
複両面段ボール
複両面段ボールは、両面段ボールの片側へさらに片面段ボールを貼り合わせた構造です。
ダブルフルートとも呼ばれるこのタイプは、通常の段ボールよりも厚みがあり、強度が高くなっています。
重い物や壊れやすい物を輸送する際に最適で、長距離輸送や海外輸出など厳しい条件下でも活躍する強さが魅力です。
複々両面段ボール
複々両面段ボールは、複両面段ボールに片面段ボールを加えた構造で、最も強度が高い段ボールです。
この厚みと耐久性は、特別な梱包が必要な工業製品や大型機械の輸送に適しています。
その一方で、コストが高くなるため、使用目的を明確にして選ぶことが重要です。
段ボール箱の主な形状

段ボール箱にはさまざまな形状があり、それぞれ用途に応じた特徴を持っています。
適切な形状を選ぶことで、梱包や輸送の効率を高め、内容物を確実に保護することができるでしょう。
ここでは、代表的な段ボールの形状について解説します。
みかん箱
みかん箱は、段ボール箱の中で最も一般的な形状で、多くの場面で使用されています。
上面と底面をテープで封をする構造で、梱包の手軽さとコストパフォーマンスの良さがメリットです。
ただし、テープを使わないとフタが閉じないため、再利用時には注意が必要になります。
ヤッコ形
ヤッコ型は、平たいものを梱包するのに適しています。
風呂敷のように内容物を包み込むデザインで、本やカタログ、薄型の製品などに最適です。
このタイプの段ボールは、高さの低い製品にも対応できる点が利点ですが、四隅に隙間が生じるため、しっかりと内容物を保護するには、工夫が必要かもしれません。
筒型
筒型の段ボールは、ポスターや細長い商品を梱包するために設計されています。
丸めたポスターや棒状のアイテムなど、他の箱では収まりにくい形状の物に最適です。
筒型の段ボールは、内容物をしっかり保護するだけでなく、見た目もスリムで、輸送時の省スペース性も評価されています。
板段ボール
板段ボールは、箱状にはせず、平板のままで使用する段ボールです。
商品の仕切り材や上下の当て板として使われることが多く、袋で梱包する際の折れ曲がり防止材としても利用されています。
コストが安価で、必要なサイズに合わせてカットできるのもメリットです。
まとめ
段ボールには、フルートやライナーの種類、形状などによって多くの特徴があり、それぞれが異なる用途に応じた性能を持っています。
適切な段ボールを選ぶことで、梱包の効率化や内容物の保護が可能です。
安心・安全な梱包をするために、用途や目的に合わせて最適な段ボールを選びましょう。
当社では、お客様のご要望に応じたオリジナル段ボール製作をご提案させていただきます。
小ロットにも対応していますので、ぜひ気軽にご相談ください。