段ボールをしっかりと梱包するためには、ガムテープの貼り方が重要です。
ガムテープが適切に貼られていないと、運搬中に底が抜けたり、中身が飛び出したりする恐れがあります。
しかし、実際に梱包するときに「どの貼り方がよいのか分からない」「重い荷物を入れるときは、どう補強すればよいのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、段ボールの底部へのガムテープの貼り方を詳しく解説し、それぞれの貼り方がどのような場面に適しているのかを紹介。また、よく使われるガムテープの種類や、段ボールを補強するコツについても解説します
最後にQ&Aも用意しているので、ぜひお役立てください。
段ボール底部へのガムテープの貼り方
段ボールの底部にガムテープを貼る方法には、いくつかの種類があります。適切な貼り方を選ばないと、荷物の破損や紛失につながりかねません。
特に重い荷物や壊れやすい物を梱包する場合は、強度の高い貼り方を選ぶことが重要です。
ここでは、ガムテープの貼り方を5つ紹介します。
一直線に貼る

最もシンプルな貼り方で、軽量な荷物を梱包する際によく用いられます。
ただし、荷物の重さが底面にかかり、運搬中に底が抜ける可能性があるため、重い荷物には向いていません。
十字に貼る

この貼り方は、一点にかかる荷重を分散できるため、一直線貼りよりも強度が向上します。
ただし、極端に重い荷物を梱包する場合は、さらに強度を高める方法を選んだ方がよいでしょう。
キの字に貼る

十字貼りよりも強く、底面がより頑丈になります。
この貼り方は、段ボールの底が広く、均等に荷重がかかる場合に最適です。
たとえば、ガラス製品や陶器など安定性が必要な場合は、この貼り方をするとよいでしょう。
米の字に貼る

この方法は、ガムテープの交点が増えるため、底面の補強が最も強くなります。
たとえば重い荷物や、輸送中の衝撃を避けたい精密機器・割れ物を梱包する際に最適です。
Hの字に貼る

底面の隙間を完全に覆うことができるため、荷物のこぼれ落ちや異物の侵入を防ぐのに役立ちます。
ただし、重い荷物には向かないため、補強が必要な場合は十字貼りや米の字貼りと組み合わせるとよいでしょう。
段ボールの梱包で使われるガムテープ
段ボールを梱包する際に使用するガムテープには、いくつかの種類があります。
それぞれに特徴があり、用途や目的に応じて適したものを選ぶことが重要です。
ここでは、代表的な「クラフトテープ」「布テープ」「OPPテープ」の3種類について、それぞれの特徴を解説します。
クラフトテープ
クラフトテープは、紙素材のテープです。基本的に、軽い段ボールの梱包によく使われます。
手で簡単に切れるため作業がしやすく、コストも比較的安価です。
ただし、水や湿気に弱く、重い荷物には不向きな点に注意しましょう。
布テープ
布テープは、強度が高く粘着力にも優れているため、重い荷物や輸送時の梱包に向いています。
伸縮性があるため、段ボールにしっかり密着しやすいのが特徴です。
手で切ることができ、作業性にも優れていますが、価格はやや高めです。
OPPテープ
OPPテープは、ポリプロピレン素材を使用した透明なテープで、耐水性や耐久性が高いのが特徴です。
長期保管や海外発送の梱包に適していますが、手で切るのが難しいため、カッターやテープディスペンサーが必要になります。
ガムテープの貼り方を間違えるとどうなる?よくある失敗例

ガムテープの貼り方に失敗すると、さまざまな問題が発生する可能性があります。
よくある失敗例を参考に、正しい方法で梱包を行いましょう。
底が抜ける
最もよくある失敗は、段ボールの底が抜けてしまうことです。
底面にかかる圧力が一箇所に集中することで、テープが耐えきれず破れたり、テープが外れて底が抜けてしまいます。
特に重い物を入れる場合、このような事態を防ぐためには強度を高めた十字貼りや、米の字貼りを行うことが必要です。
テープがはがれる
ガムテープは、湿気やホコリ、温度の変化に影響されることがあります。
それによって粘着力が低下し、テープが剥がれてしまうことも少なくありません。
特に長距離の輸送や、長期間の保管を行う場合、テープが外れて荷物が飛び出す危険性が高まります。
湿気やホコリの多い環境で梱包を行う際は、強粘着のテープを選んだり、テープの端をしっかりと側面に貼りつけたりといったことを心がけましょう。
箱が変形する
貼り方が不十分な場合、段ボール自体が歪んでしまうことがあります。
特に、ガムテープが不均等に貼られたり、端がめくれてしまっていると、輸送中の振動や衝撃で箱の形が崩れやすくなります。
きちんとテープで補強し、箱の四隅や側面までしっかりと貼ることによって、箱の形を維持することが可能です。
ガムテープの貼り方以外で、段ボールの強度を上げる方法
ガムテープの貼り方を工夫することで段ボールの補強はできますが、それだけでは不十分な場合もあります。
より安全に荷物を梱包するためには、段ボール自体の強度を意識することが大切です。
ここでは、段ボールを強くする方法を紹介します。
新品の段ボールを使用する
中古の段ボールは折れ目や傷がついていることが多く、耐久性が落ちています。
新品のものを使うことで、形状がしっかりと保たれ、衝撃にも強くなるでしょう。
特に重い荷物や長距離の輸送では、新品の段ボールを選ぶと安心です。
厚みのある段ボールを使用する
段ボールにはさまざまな厚みがあり、厚手のものほど強度が高くなります。
特に重い荷物を梱包する場合は、厚みのある「強化段ボール」や「ダブルフルート」と呼ばれる二重構造のものを選ぶと、底抜けや破損を防ぎやすくなります。
荷物に合った段ボールを使用する
荷物の大きさに合った段ボールを使うことも、強度を保つ重要なポイントです。
サイズが合わないと隙間ができ、輸送中に潰れやすくなります。
緩衝材を適切に入れながら、荷物がしっかり収まるサイズのものを選びましょう。
重くしすぎない
段ボールに詰める荷物が重すぎると、底抜けや変形の原因になります。
特に、強度の低い段ボールに過度な重量をかけると、ガムテープで補強しても耐えきれないことがあります。
可能であれば、荷物を複数に分けて梱包するのがおすすめです。
こんなときはどうする?Q&A

段ボールの梱包時には、「底が抜けないか」「補強が必要か」など、さまざまな疑問が出てくるものです。
ここでは、よくある疑問についてお答えします。
Q.重い荷物を入れる場合に、底抜けしないようにするには?
重い荷物を入れる場合は、米字貼り・キ貼りがおすすめです。
また、厚みのある段ボールを使い、底面にはシートを敷くと、より補強ができます。
加えて、荷物の重心を意識し、均等に詰めることも大切です。
Q.中古の段ボールを使用する場合、補強はどうすればよい?
中古の段ボールは強度が落ちていることが多いです。そのため梱包前にガムテープを重ね貼りして補強しましょう。
特に、底面や角の部分は負荷がかかりやすいので、H貼りや米字貼りを取り入れるのが効果的です。
Q.段ボールを閉じるときのガムテープの貼り方は?
段ボールの上部を閉じる際は、開封しやすさを考えて一直線貼りが一般的です。
ただし、輸送時の衝撃を考慮するなら、十字貼りやH貼りをすると安心でしょう。
特に長距離輸送の場合は、しっかりと側面まで貼り付けることで、より安定した梱包ができます。
まとめ
段ボールへのガムテープの貼り方には、さまざまなものがあります。
貼り方を工夫することで、梱包の強度を高め、安全に荷物を運ぶことが可能です。
しかし、最適な梱包を実現するには、ガムテープの貼り方だけでなく、段ボール自体の強度も重要になります。
強度の高い段ボールが必要でしたら、ぜひ弊社にご相談ください。